千年写真って何? 圧倒的長寿命 世界で唯一、写真彫刻 製作工程

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近年、レーザーを用いて文字や図形の彫刻を施した製品が各種販売されています。携帯端末・ノートパソコンといった金属製の外装を持つ製品に、レーザーで名前などを印刻するサービスも広く提供されています。アルミやステンレス鋼の他に、黒御影石・ガラス・アクリル・プラスティック・木材を彫刻した加工品もあります。

これにはさまざまの方式がありますが、多くは、金属板の表面のアルマイト層やメッキ層をレーザー出力で飛ばして金属の地肌を露出させたものと、色素を表面に焼き付けるなどして発色させたものに大別されます。

安価で一般に提供されている加工品の多くは前者で、表面を焦がすだけです。ごく浅い層にしか届かないため、深彫りができません。アルミ製のデジタルガジェット等に加工してあるのは、金属表面のアルマイト層あるいは塗膜を焼きとばしているものです。アルマイトとは、アルミ板の表面に酸化皮膜を形成し、染料によって着色したものです。その下のアルミ地肌が見えていますが、ここはアルミがむき出しなので白っぽく変色しやすくなります。

発色のほうはレーザーによる印字です。これは比較的堅牢な処理で、標識などの用途に用いられますが、印刷のようなもので、金属に印刻されている点以外には、意匠としての新しさは特にありません。ただし、薬品をレーザーの熱で焦がして焼き付けたものは、印刷と同じで色材を表面に付着させているにすぎないため、摩擦に弱く、また耐久性にも劣るようです。長期間保存したい用途の場合にはご注意ください。

いずれにせよ、現在普及しているレーザー彫刻のほとんどでは、素材表層のごくわずかな深さの加工しかできず、基本的にほとんど平らで、素材を物理的に削って段差や凹凸を形成することはできません。

こういった技術により写真を焼き付けたものもときおり見かけます。それらは金属表面に加工を施しただけですので、千年写真のように、彫刻された凹凸に光が複雑に反射して起こる独特の輝きはなく、ぼんやりとした平らな画面です。見た目の上では、紙に印刷されたモノクロ画像と大差ありません。細かいドットの集合で明暗を表している点も、従来の印刷と同様です。しかも印刷よりも目が粗く、コントラストも低いため、画質は印刷や紙の写真と比較するとどうしても見劣りします。

千年写真は一般のレーザー彫刻による写真よりさらに粗いのですが、それに代わる立体感という、印刷にはない特徴があります。レーザー彫刻には、印刷や紙の写真にはない魅力というのは乏しいようです。

レーザー彫刻で文字などを金属表面に加工したものは、精密でたいへんきれいな仕上がりであり、独特の質感と高級感があります。ただ、写真に関しては、あまり優位性がないように思えます。

とにかく、千年写真との差は一目瞭然です。百聞は一見にしかず。ぜひ一度実物をご覧になってみてください。

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