メタルプリントとは、金属板に細い針(スタイラス)で無数の点を打ち、画像を再現する方法です。パソコンと専用の加工機械で製作でき、オーダーメイドのネームプレートなどが安価で販売されています。
この方法では、点状にへこんだ部分が光を乱反射して白く見えることを利用しているのですが、黒い部分はというと、鏡面に磨きあげた金属の地肌です。そのため、向きによって黒く見えたり白く見えたりします。向きが合う場合でもぼんやりしてコントラストが弱く見えます。
これは反射の度合をコントロールして写真のように見せているのであって、明暗や濃淡を直接に再現してはいないことによります。ダゲレオタイプと同様です。写真の階調を濃度によって再現し、どの角度からでもはっきり見える千年写真とはまったく別物です。
また加工機械の制約により、小さなサイズの加工しかできないようです。
メタルプリントは、写真を加工するには課題が多いようですが、低コストで気軽に加工できますので、キーホルダーやライターやアクセサリー等に文字を印刻するには適した方法といえるでしょう。